2025年3月31日
【手芸材料あれこれ No.1】接着芯ってなんですか。接着芯の基本について、教えてください。
- 手芸材料あれこれ
皆さま、こんにちは。手づくりクリエイターのユキンコです。
2025年からはゆったりペースの更新です。
手芸道具の紹介が一段落したので、これからは手芸材料を取り上げていきます。
第1回目は、ソーイング初心者の方にぜひ攻略していただきたい、《 接着芯 》についてです。2回に分けて解説しますね。
手芸材料あれこれ No.1-1 接着芯って何ですか?
《もくじ》 ・▲クリックすると①~④のところに飛べます。 |
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①接着芯の前に、まず生地のお話
ソーイングをする時、お店に行って、自分好みの生地を探しますね。
店頭には、無数の絵柄の生地が並んでいます。
バッグを作りたいならちょっと丈夫な生地、ポーチを作るなら張りのある生地など、作りたい作品に合った厚みの生地を探されることでしょう。
ところが、丈夫な厚みの生地は種類が限られていて、自分好みの色柄が見つからないこともしばしば。
一方、シーツのような薄さのプリント生地、「シーティング」はたくさんの種類があります。
この柄のシーティング生地がバッグに使える丈夫な生地だったらな……と思った時こそ、接着芯の出番です。
接着芯は、生地の裏面にアイロンで貼り合わせることで、生地を自分好みの厚さに変えることができる手芸材料です。
手芸生地メーカーは毎年、たくさんのプリント生地を生産しています。
生地には、ローン、シーティング、オックス、綿麻キャンバスなど数多くの種類(厚み・質感)がありますが、それらの中で一番たくさんプリントしているのがシーティング。
各社こぞって最新の流行柄を追いかけ、競うように発表していますし、お店には人気の柄が最も目につきやすい場所にたくさん並んでいます。
デザインの種類が豊富にあり、季節ごとに新しい柄がどんどん入ってくると、自分好みのものを見つけやすいですね。
この大量に生産されている「シーツのような厚みの生地」をベースに、接着芯を裏面に貼り、自分の作りたい作品に合った厚みや質感に変化させることができれば、ソーイングの幅がぐっと広がります。
▲シーティング生地をかっちりとしたポーチに仕上げた例
接着芯は、作りたいものの幅を広げてくれる “ 生地のサポーター ” のような存在ですね。
それでは次に、接着芯の役割を見てみましょう。
②接着芯とは?
まず、接着芯という言葉の意味をみてみましょう。
接着芯は、「接着」できる「芯」です。「芯地(芯の生地)」と言う場合もあります。
この「芯」とは、中心、骨組みのような位置にあり、見えないところで支えている物のことです。
つまり、生地に接着し、生地を芯の部分で支えてくれる役割をする手芸材料 です。
接着芯の裏面には、アイロンの熱で溶けるのり(接着剤)が付いているので、生地の裏面に、のりの面を合わせ、アイロンをかけることで生地と接着芯を一体化させることができます。
こののりは、小さな粒状になって全体的に散らばっているものもあれば、蜘蛛の巣の糸のようにはりめぐらせてあるものも。
接着芯を貼ることで、こんな良いことがあります。
【 接着芯を貼ることで得られるメリット 4つ】
①生地の厚みを変えることができる→薄い生地を丈夫にできる!
薄くてやわらかい生地をしっかりした生地に変化させられます。
②生地が伸びるのを止めることができる→伸び止め効果!
伸び縮みする生地の裏面に貼ることで、生地が安定します。
③作品を長持ちさせることができる→型崩れ防止!
洋服の襟やポケット口、ボタンホールの生地の裏面に接着芯を貼ることで、生地が丈夫になり、洋服が長持ちします。帽子用の生地に接着芯を貼れば、帽子の形も安定します。
④制作しやすくなる→ストレス軽減(笑)!
柄物の生地の裏面に白い接着芯を貼ると、印の位置もよく見え、縫いやすくなります。
それでは次に、接着芯の種類を見てみましょう。
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③接着芯の種類
生地の種類がたくさんあるように、接着芯にも種類がたくさんあります。今回は、こちらの接着芯を使って簡単に解説します。
接着芯の種類その1 不織布(ふしょくふ)
不織布とは、「織物ではない布」のことです。織物は、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が交差することで布地になりますが、不織布は織っていないけれども布状になっているもの。
細かい繊維をからませて均一的な厚みにプレスしてあります。
不織布は軽くて、引っ張っても伸び縮みしないので、作品を軽く仕上げたい場合や、伸びやすい生地を伸びないようにする効果があります。
不織布の接着芯は、色々な厚みのものがあります。今回ご紹介する「アウルスママ」シリーズの接着芯は薄いものから厚いものまで4種類。
N1 … とってもソフトな仕上がり
N 2… すっきりソフトな仕上がり
G55… すっきりシャープな仕上がり
F1 … しっかりハードな仕上がり
製品記号に連続性がなくちょっと覚えづらいので、パッケージのピンク・オレンジ・グリーン・パープルで覚えておいても良いでしょう。
この4種類をそろえておくと大半のソーイングがまかなえます。
パッケージの裏面には、製品の厚みや質感がどのタイプなのか分かりやすく表示してあるので、接着芯を選びやすくなっています。
接着芯の種類その2 織布(おりぬの)・織地
経糸と緯糸で織られた生地に、のりが付いているものです。
織布タイプの接着芯を使うと、2枚の生地どうしを接着することになるので、素材どうしがなじみやすいというメリットがあります。また不織布タイプと違ってしわになりにくいです。
ただ不織布のほうが価格が安いので、コスト面を考えると不織布、仕上がりのクオリティにこだわるなら織布、という感じですね。
織物タイプの「アウルスママ」シリーズも定番は4種類。
W1…とってもソフトな仕上がり
W2…すっきりソフトな仕上がり
W3…すっきりシャープな仕上がり
W4…しっかりハードな仕上がり
私は長年これを愛用していますが、接着芯になじみのない方によると、この、「とってもソフト」「すっきりソフト」「しっかりハード」という表現がちょっと分かりづらいという声がありました(笑)。
そこで、私なりに分かりやすく言い換えるなら、
W1…とってもソフト
W2…ソフト
W3…ややハード
W4…ハード
みたいな感じで、4種類に段階があると捉えておくと分かりやすいかもしれませんね。
ちなみに、「W4…しっかりハードな仕上がり」よりも、さらにハードな生地に仕上げることができる、「スーパーハード」のタイプもあります。
これを貼ると薄い生地も文字通り、スーパーハードになるので、形状記憶がばっちり。重たいものを入れる収納ボックスを作っても耐えられる頑丈さになります。
接着芯の種類その3 綿芯・キルト綿
綿をシート状にして、のりをつけて加工したものです。一般的に「キルト綿」として売られています。
この接着芯は、シートの片面だけにのりをつけた「片面接着キルト綿」と、両面にのりがついた「両面接着キルト綿」があります。
のりのついていないふわふわのシート状の綿も売られているので、購入するときは表示をよく見てくださいね。
こののりのついた接着キルト綿は、メーカーやお店によって名称がさまざま。片面にのりのついたものだと、
・アイロン接着キルト綿
・アイロン接着キルト芯
・アイロン片面接着芯地
・接着キルト綿
・片面接着綿
・片面接着キルト綿
・片面接着キルト芯
・片面のりつき接着キルト芯
これすべて同じものですが表現が、ほんとうにバラバラ(笑)。
市販の商品名だけでなく、手芸本や手芸レシピでも統一されていないので、どれのことだろうと初心者の方は迷ってしまいそうですね。
この接着タイプのキルト綿は、生地をふんわり仕上げるときに使います。子ども向けの通学バッグや、ペットボトルカバーなど、保温性をもたせたり、衝撃をやわらげる効果があります。
パッチワークキルトはアメリカの開拓時代(1800年代後半)に流行しましたが、その頃は生地がとても貴重で、細かくつなぎ合わせた生地の間に綿をはさんでパッチワークキルトを作り、暖を取ったと言われています。
この綿をより使いやすくするため、シート状に加工したものが現在手芸業界で広く使用されている「キルト綿」(キルト用の綿)です。
このキルト綿を、さらにソーイングで使いやすくするため、裏面にのりをつけ、生地に仮止めしやすくしたのが接着キルト綿(接着キルト芯)です。
パッチワーク愛好家の方の中には、のりのついていない綿本来のふんわりしたキルト綿を好まれる方がいる一方で、よりスピーディーにシワのない作品に仕上げられるようにと、のりつきのキルト綿を活用されている方もたくさんいます。
★キルト綿(接着あり・なし)についてはまた別の機会にも取り上げます。
接着芯の種類 その4
その他には、編地・編地芯があります。
これはニット素材の接着芯で、ひっぱるとかなりの伸縮効果があるものです。ニット素材の生地にニット素材の接着芯を貼り合わせることで生地の伸縮効果を残しつつ、しっかりとした張りをだす場合などに使います。
洋服づくりの中でもニット素材の制作をされる方は限られているので、小さなお店などには扱ってないところもあります。
★アウルスママシリーズの接着芯について
以前は「日本バイリーン」というメーカーの製品でしたが、2023年末に手芸材料としての製品生産が終了し、2024年1月から「オルヌマン」という会社の製品が取り扱うことになりました。接着芯といえばバイリーンというイメージで長い間愛用してきましたが、2024年からパッケージが密かに変わりました。
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④おすすめの接着芯
最後に、じゃあ実際のところ、どの接着芯がよいのかと迷ったときのために最も定番的のものをご紹介します。
不織布タイプと、織物タイプ、ともに「すっきりシャープな仕上がり」のものです。
バッグ、布小物、スカートのベルト部分など、生地をしっかり丈夫にしたい時に最適なものがこの2つ。
バッグや布小物を作る時、「すっきりソフトな仕上がり」と「すっきりシャープな仕上がり」どっちがいいかと迷ったら、まず最初に「すっきりシャープな仕上がり」を使ってみてください。
慣れてきたら、「すっきりソフトな仕上がり」との違いを比べてみてもよいですね。
お近くの手芸店などでこのアウルスママシリーズがない場合は、まず「不織布」か「織布」のどちらかを選び、パッケージに「普通地用」「普通タイプ」と表記されているものから使ってみることをおすすめします。
「厚手」「薄手」のどちらかしかない場合は「厚手」を選び、「厚手」「中手」「薄手」の3タイプあるなら「中手」を使ってみてください。
不織布と織布の大きな違いは生地の質感(厚み・重さ)もありますが、やっぱりお値段。使い比べていくと、こちらがいいな、という手応えを感じられると思います。
次回は接着芯の貼り方についてご紹介しますね。それではまた~!
2025年3月31日 ユキンコ
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