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2024年10月28日

【手芸道具あれこれ No.10 印つけ その2 】印付けペンの種類をカンタン解説。刺繍図案を生地にきれいに写す方法をおしえて!

  • 手芸道具あれこれ

皆さま、こんにちは。手づくりクリエイターのユキンコです。

「手芸道具あれこれ」の第10回その1で、生地の印付けを取り上げ、鉛筆タイプ、固形やパウダーのチョークタイプ、シャープペンシルタイプをご紹介しました。


【手芸道具あれこれ No.10 印付け その1 】

 

今回の「その2」は、ペン・マーカー類と、ヘラやルレット類をご紹介します。

 

 

手芸道具あれこれ No.10  印付け その2

《もくじ》

①液体ペン/自然に消えるタイプ・水で消えるタイプ

②液体ペン消しペンで消すタイプ・熱で消えるタイプ

③ヘラ・ルレット・鉄筆・トレーサー類

④刺繍図案をきれいに生地に写す方法

⑤まとめ

▲クリックすると①~⑤のところに飛べます。

①液体ペン自然に消えるタイプ・水で消えるタイプ 


生地に印を付ける方法として、液体ペンがあります。

各メーカーから販売されていますが、驚くのはその種類の多さ。

 

例えばクロバーさんの「水性チャコペン」は、極細・細・太 など、ペン先の太さが違うペンが3種類。

色も紫の他、水色やピンクがあります。色ごとにそれぞれ違う太さが用意されているので、全種類を揃えようとすると十数本に(笑)。

 

色々な太さのペンを持っていると便利ですが、そんなに何本も持っていたくない…という方には、ペンの両端に細・太がついた「ツインマーカーペン」もあります。

 

この液体ペンは、「自然に消える」「水でも消える」というもの。

「自然に消える」の「自然」は製品によって若干の誤差がありますが、4~14日くらいで消えると謳われています。かなり幅が持たせてありますが、重ね塗りをしたり、印を付けた生地をナイロン袋などにいれて保管しておくと消えない日数が長くなります。

私の経験ですが、湿度のかなり高い季節の場合、描いたその日の夕方にはもう消えかかったり、3日もたずに消えてしまいガックリ、ということも。しばらく消えてほしくないという時は、ナイロン袋にいれて保管することをおすすめします。

 

★「自然に消える」「水でも消える」ペンは、短期間で縫製や刺繍などの作業を終わらせたい時に使います。

 

 

作業が終わって印を消したいときは、霧吹きを使ったり、水を染み込ませたティッシュやハンカチなどでトントンとたたきます。

 

一部分だけを消したいときは、濡らした綿棒を使っても。

 

こちらはまた別の液体ペンです。上から、

ソーライン 自然に消えるローラーペン
チャコエースⅡ (ツインマーカータイプ)
ソーライン 水で消えるローラーペン

上の二つは、「自然に消える」「水でも消える」というものですが、
一番下は、「自然に消えない」「水で消える」というもの。

 

刺繍など作業日数が長期間にわたる場合、4~14日程で印が消えてしまうと困ってしまうことも。そんなときは、水を付けないと絶対に消えないペンが重宝します。

 

自然に消えるペン・水で消えるペン、どちらにとっても大切なことがあります。

それは、付けた印がアイロンの熱で生地に焼き付いてしまうことがある点です。(製品によっても差があります)

アイロンは、必ず印を水で消してからかけましょう。

特に、インクをたっぷりつけたままアイロンをかけると、印が茶色く定着してしまい、あとからいくら水をかけても二度と取れない場合があります。気をつけてくださいね。

 

 

 

②液体ペン消しペンで消すタイプ・熱で消えるタイプ


次に、専用の消しペンで消すタイプをご紹介します。

ソーライン デュオマーカー&消しペン
上が太ペン、下が細ペンです。

 

このペンは、専用の消しペンでしか消せません。相棒…デュオで存在するペンなので デュオマーカー&消しペン。

わざわざ消しペンで消さなくても、水でしか消せないペンがあればいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、水で消えてしまうペンの場合、アイロンをかけるときにせっかく付けた印が霧吹きやスチームで消えてしまうことがあります。

作業の途中で印が絶対に消えてほしくない、そんな時には消しペンでしか消せないマーカーペン があると便利です。

 

こうして、用途に合わせて集めるうちに、お裁縫箱や手芸用ペンケースの中に、印付けペンがどんどん増えていきます(笑)。

しかも、生地によって見やすい色をそろえていくと、それはもうとんでもなく盛りだくさんに。

 

どれを使うか迷ったときは、手芸をやっている人のおすすめを聞く、1本ずつ試しながら自分の好みを見つけていく、好きな手芸メーカーさんの製品を使う、デザインが好きなものを選ぶなど、自分なりの基準をもっておくと良いですね。

 

私はアドガーさんのチャコエースⅡの紫をよく買いますが、ペン先がなめらかでクオリティが高いのはソーラインシリーズ。クロバーの紫(太)も時々使います。一度決めたものを長く使うのも良いですが、色々試すと経験値が増えていき、ペンの個性も分かって楽しいです。

ひとつずつ違うものを試していくと気分転換にもなりおすすめです。

 

 

もうひとつ、付けた印がアイロンでのみ消えるという、アイロンチャコペンというものも存在します。

フリクションボールペンという、こすったら消えるペンが文房具としてありますが、あれはこする時の圧力ではなく摩擦熱で消えるものです。それと同じ原理で、手芸用として応用されたものです。

 

水でも、消しペンでもなくアイロンで消えるペンは、最後の仕上げまで印を残したい時に便利です。

 

余談ですが、友人の中にはアイロンチャコペンではなく、フリクションボールペンを普通に印付けペンとして愛用している人もいます。

 

③ヘラ・ルレット・鉄筆・トレーサー類


次に、「押す」「なぞる」「圧力をかける」ことで生地に印をつける道具類をご紹介します。

 

ヘラは縫い物をするときに色々な用途で使う道具ですが、カーブ部分を使って生地に印(跡)を付けることができます。

ペンなどで色を付けたくない場合に有効ですね。

ヘラの跡は洗濯をしたり、霧吹きやアイロンなどを使えば自然に跡が消えます。

 

ペン以外の印付けでよく使われるのは、ルレットです。

ピザカッターのようなシンプルな丸の形と、ギザギザの形が存在します。

生地の上にチャコペーパーを裏向けて置き、上からなぞるだけ。

※チャコペーパーは、洋服の型紙や刺繍の図案を生地に写すための複写用紙です。

 

チャコペーパーは、紙の全面にチャコが載ったものです。圧力で裏側から押すことで複写することができます。
紙の片面だけに色がついたもの、両面についたもの、刺繍図案を写すのに最適なものなど、多種あります。

付けた印は水洗いや、中性洗剤で洗うことで簡単に落とせます。

 

丸のみは直線、ギザギザは点線を描けます。

このギザギザの種類もメーカーによって多種あり、線の長さの違う印を付けることもできます。

 

最後に、鉄筆について。

複雑な刺繍図案を生地に写したいときには、鉄筆を使います。私は持っていませんが、骨筆なども存在します。

圧力をかけても折れたり曲がったりしない、丈夫なものを使って下絵を写す方法です。

用意するもの
・下敷き(テーブルなどを傷つけないための下敷き、マットなど)
・生地
・チャコペーパー
・図案
・鉄筆
・マスキンテープ

※鉄筆や骨筆がないという場合は、ボールペンでも代用できます。

 

生地の上にチャコペーパーを裏向けて置き、写したい図案を乗せて、上からなぞります。

このペン先が細いほど、細かい線を生地に写すことができます。ポイントは、なぞり忘れないように気をつけること。図案を一度でも外してしまうと、模様がずれてしまいます。

 

写し終えました。

 

鉄筆の線がきれいに模様を写してくれています。

チャコペーパーでしっかりつけた印は、水で生地をもみ洗いして落としますが、あまりにもしっかり定着してしまうとなかなか消えません。中性洗剤をつけて歯ブラシで繊維の間に入ったチャコの粉をかき出すように洗うか、できるだけ細い線を描き、刺繍糸で表側から見えないようにしっかり縫い隠してしまいましょう。

④刺繍図案をきれいに写す方法


 

最後に、私が普段やっている刺繍図案をきれいに写す方法についてご紹介します。

刺繍の図案集などから、写したい図案をまずコピーします。

 

私は仕事でイラストを描くことが時々あり、4,000円台くらいのライティングマットを持っているので、これをトレースに使うことが多いです。

 

ライティングマットの上に図案、生地を乗せ、マスキンテープでそれぞれ固定します。

 

光で透かして写すことができるので、細かい図案もきれいに写せます。

 

ライティングマット(ライティングテーブル)をわざわざ買わなくても、窓ガラスなどを使って同じように図案を写すことも可能です。

ただ、その場合は窓ガラスに対してペンを真横にして描くことになるので、液体ペンのインクが下にさがってくれず、若干書きづらいのが難点です。

そこで私が以前やっていたのは、

 

スマホを使った方法です。

用意するもの
・厚みのある本2冊
・固い下敷き(透明のもの。アクリル板などでもOK)
・図案
・生地
・印付けペン
・マスキンテープ
・スマホ(または懐中電灯など)

 

2冊の本を離して置き、その上に透明の下敷きを置き、図案と生地を乗せます。下敷きの下側に、ライトをつけたスマホを置きます。図案を光で生地に透かすことで、簡単に模様をトレースすることができます。

よかったら、やってみてくださいね。

⑤まとめ


2回に分けてご紹介してきた、印付けの世界、いかがでしたか。

こんなに種類がたくさんあると、初心者の方は何から手を付ければよいのか…と迷ってしまいますね。

私は「自然に消える」・「水でも消える」液体ペンの太いものからはじめて、少しずつ必要に応じて増やしていくのがよいと思います。

 

今回刺繍図案の写し方をご紹介しましたので、次回はTUKUMOの新商品   刺繍針 についてじっくり解説したいと思います。どうぞお楽しみに。

 

2024年10月28日 ユキンコ

 


 

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