2024年2月5日
お直し&リメイク No.2 ぴったりサイズにお直し。ジャージパンツの裾上げ方法!
- お直し&リメイク
皆さま、こんにちは。手づくりクリエイターのユキンコです。「お直し&リメイク」の2回目は、《ジャージパンツの裾上げ方法》です。
老若男女、運動するときや部屋着などでジャージ素材のパンツを愛用されている方は多いと思います。
市販のサイズがピッタリ合えばよいのですが、「もう少し裾が短かったら」「もう少しウエストがゆるかったら」といったストレスのある方もおられるでしょう。そんな時、直し方を知っていて、自分でそれができたらとっても素敵ですね。
パンツのお直しには、裾を伸ばしたり縮めたり、ウエストを広げたり股上を上げたりとテクニックがたくさんあります。今回は、おそらく最も多くの方がされるであろう裾上げの方法、中でも素材として扱いが少し難しいポリエステル100%のジャージパンツの裾上げ方法 をご紹介します。
コットン100%でも、ジーンズでも基本的なやり方は同じですので、ぜひ参考にしてください。今回もできるだけ分かりやすく、細かいところまで解説することを心がけていきたいと思います!
お直し&リメイク No.8 No.2 ジャージパンツの裾上げ方法
《もくじ》 ・▲クリックすると①~④のところに飛べます。 |
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①裾の糸をほどく
今回裾上げするのは、こちらの黒いジャージパンツ。
ポリエステル100%素材の生地はツルツルしていて、綿100%のものよりもちょっと扱いづらいですが、簡単なコツをお伝えしていきます!
注)縫い目が写真で確認しづらいため、画像を明るく補正しております。
今回は知人からのご依頼で、裾を4cmあげることになりました。まずは、現在の裾の仕上げ状態を確認!
縫製は2本ラインになっています。一般的なジャージパンツの裾はだいたい、このような感じだと思います。
2本の糸で縫製されると同時に、裏側では生地のほつれ止め処理がされています。裾の端は約2.3cm折り上げてありました。
同じような仕上がりにするために、縫い代を1cm、折り上げ部分を2.5cmとし、仕上がりの位置から合計3.5cmをとって生地をカットします。
※折り上げ部分を長めにとりたいという方は、2.5cmを3cmにするなど調整してください。ツルツルした素材なので、折ったり縫ったりといった工程で0.5cmくらいの誤差がすぐ出ます。余裕をもっておきたいという場合は4cmで!
仕上げたい裾位置に、印を付けました。黒ジャージに印を付けるには、白やピンクなど明るい色のチャコペンシルがおすすめ。私が使用したのは粉状のチャコ。作業中に消えてしまうこともあるので、安全ピンをとめて目印にします。
リッパー(糸切り)で裏側の糸をカット。リッパーは丸い玉と、鋭利な先端があり、丸い玉のほうを入れて動かすとスムーズに糸をカットできます。鋭利なほうで切ると生地を切ってしまうことがあるのでご注意を。
この上糸をツツツ~と取りのぞきます。裏側の糸を一周カットすると、表側で上糸が簡単に抜けます。
皆さんは裏側の糸や、糸くずをどうやって取っていますか? 私はいつもコロコロを使って取り除いています。
(繊細な生地には向きませんので、その場合は手で取り除きましょう)
糸がほどけました!
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②裾をカットする
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裾をほどくと、しっかりと折り目がついています。
コットン100%生地やジーンズの場合はここでアイロンをあてます。でも、ジャージのようなポリエステル生地はアイロンをかけてもなかなかシワが伸びません。製作時間にゆとりがあるようでしたら、一度この状態で水で濡らしたり湿らせてから乾かすか、手で伸ばします。普通に洗濯をするのもよいでしょう。
※生地に支障がないようでしたら低温から少しだけ温度をあげて様子を見ながらアイロンをかけます。
もしポリエステル生地にアイロンを当てる場合は以下に注意しましょう。
【ポリエステル生地のアイロンのポイント】
1:低温でかける
2:あて布をする
3:スチームは控える
ポリエステル100%素材の生地に高温でそのままアイロンをかけると、生地がテカテカになったり縮んだり溶けたりしてしまうことがあります。そのため、アイロンは低温または弱で、ハンカチなどのあて布をして、できればスチームも使用しません。
チャコペンシルの印はほとんど消えてしまったので、印をつけなおし、印から3.5cmのところで生地をカット。ツルツル素材なのでまっすぐカットするのは難しいですが、多少のゆがみなどは気にしなくてよいです。
※今回はちょうど3.5cmの位置でカットすると折り目のある部分は不要になるので、洗濯をして伸ばすといったことはしていません。
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③裾を折り上げて、まち針をとめる
裾から生地を均一な長さできれいに折り上げるには、アイロン定規があると便利です。私はCloverさんの製品を使っていますが、厚紙を用意して、0.5cm単位で印をつけたものを使っても。
パンツを裏返します。裾の中央に定規をはさみ、生地を3.5cmの折り上げて押さえ、定規を抜きます。
裾の中央にまち針をとめます。3.5cm折り上げた状態です。反対側も同様に折り上げてまち針でとめます。
すその中央が両端にくるようにたたみ直して、脇も同様に3.5cm折り上げます。
合計4カ所にまち針をとめることができたら、次に、まち針とまち針の間をとめていきます。
よくやってしまいがちなのが、最初に折り上げた位置からそのままどんどん横に移動しながらまち針をとめていくこと。そうすると生地が少しずつズレたまま一周してしまうことがあります。せっかくとめたのに、あとで全部やり直すといったことなりかねません。まずはひとつとめたら反対側をとめる、次に、その2本のまち針のちょうど間をとめる、さらにその間をとめる、というように、均等に細かくとめていきましょう。
次に、生地端から1cmのところにチャコペンシルで印をつけます。
まち針を1本ずつ外して印の位置で生地端を内側に折り、再度まち針でとめます。どこからスタートしてもOKです。今回はジャージの脇から始めます。
次にその隣のまち針を外して、生地端を折り込み、まち針でとめます。これを一周くり返します。
まち針とまち針の間にたるみがなくなるくらいまで細かくとめていきます。上の画像くらいまち針で細かくとめると縫いやすくなり、わざわざしつけ糸をかける手間も省けます。
※ポリエステル素材なので、アイロンをかけてもなかなか折り目はついてくれません。ジャージのような素材の場合は、生地がすぐに戻ろうとするので、まず最初に3.5cm生地を折ってから、次に1cmずつ内側に折っていくほうがやりやすいと思います。
コットン100%生地や、ジーンズなどはアイロンをかけると折り目が付きやすいので、先に縫い代1cmを折ってアイロンをかける、次に2.5~3cm折り上げてアイロンをかけ、まち針をとめるという方法でもよいと思います。
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④縫う
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それでは、縫っていきましょう!
ジャージ素材は生地が普通地よりもやや厚みがあるので、ミシンの標準の縫い目サイズよりも少し大きくします。私のミシンの場合は2.5が標準ですが、今回は3.0で縫います。
※縫い目の幅は洋服によって異なります。厚みのある素材を標準の針目で縫うと仕上がりが詰まったような感じになるので、長めにします。
カットした裾の切れ端で試し縫いをしましょう!
素材と同じ黒い糸をセット。次に、ミシン本体にマスキングテープを貼ります。黒の生地の境界線は少し見づらいですが、縫う位置を決めたら、裾の端に合わせて生地の端とテープの端が合うところでまっすぐ進むと縫いやすいです。
一周きれいに縫えました!マスキングテープの目安のおかげで、幅もほぼ均一に仕上がっています。これで完成!としてもよいですが…
▲もともとのジャージパンツの裾は縫い目が2本。市販のように2本線の縫い目を入れたい場合は、
縫製した線から少し外側を一周縫います。私のミシンの場合は、押さえの位置を、先程縫った位置にそろえて縫うと、0.3~0.4cmくらいの幅になるので、それに合わせて一周します。
2本のラインが縫えました!見た感じでは、市販品の仕上がりと同じように見えますね ♪
裏側はこんな感じです。
成長期のお子さんの場合、パンツの買い替えのペースがとても早いと思います。ウエストをゴムでゆるめればまだ着れるという場合には、裾の縫い目をほどいて少し裾を伸ばすことができるので、あらかじめ折り上げる生地の長さを気持ち長めにとっておくのも良いと思います。(わが家ではそのようにしていました)
その場合は、縫い代を1.5cmとったり、折り上げの幅を3cmにするなどしておきます。但し、あまり長くとりすぎると裾が重たくなったり、もたついてしまうのでほどほどに(笑)。
また別の機会に、ジャージパンツの裾を伸ばす方法 をご紹介したいと思います。
2024年2月5日 ユキンコ
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